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古賀市内科・循環器科の
 こがファミリー内科循環器内科です。

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院長ブログdoctor's Blog

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19回目「薬の不安 薬が多い?〜多剤併用の問題と対策@」

昨今、薬についての不安や疑問の問い合わせが増えております。
個々の薬についての問い合わせは以前からありましたが、最近は、複数の薬を長期服用する多剤併用(ポリファーマシー)が引き起こす健康被害について、TVや週刊誌で様々な情報が発信され、耳にされた方は多いと思います。全年齢において起きますが、70歳以上の高齢者で増加するため、薬剤起因性老年症候群と呼ばれています。脳萎縮を伴わず認知機能が低下する記憶障害や、脱力筋力低下(サルコペニア)に伴いふらつき転倒を来すことなどが知られています。いずれも心身が弱くなる(フレイル)被害を引き起こすことが知られています。詳細は、次回以降に譲りますが、前者は1か月以内の急性期入院での7種類以上の短期間投薬で、後者は2年にわたる5種類以上の長期内服で、いずれも軽度増加することが、東大研究者の論文で明らかになりました。単剤だろうと多剤であろうと、薬には効果と副作用があるということを、十分理解していただく必要があります。その上で、薬で困ったことがあれば、自己判断ではなく、まずかかりつけ医に相談してください。健康被害の原因でない薬剤を自己中断し、かえって将来大きな健康被害を引き起こす場合も多いからです。そもそも、簡単にやめられる薬であれば、長期併用する必要があったのか疑問もあります。

多剤併用の健康被害が初期であれば、原因となる薬剤を減量や中止することで完全解消できますのでご相談ください。まだ健康被害が起きていない場合は、多剤併用してでも将来の大きな健康被害を防ぐことが大切です。健康被害の発生を軽減させ、効果を最大限享受できるように、日本医師会や老年医学会が「超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き2012年版」が示されています。この中では、「特に慎重な投与を検討する薬物リスト」に該当する薬物を処方する場合は、使用フローチャートに基づき減量または中止、慎重に継続、別薬への変更を検討することとなっています。これを基に、開院当初から、長期多剤併用に伴う健康被害を最小限にする努力してきました。これからも、必要薬の順番やバランスを常に考慮した処方をすること、科学的見地から副作用の有無の検討を続けてまいります。また、一般投薬にあたっても、患者さんに説明し御納得いただいた上で、必要最小限の薬を投与しております。処方の際や処方後に疑問が生じることがありましたら、薬剤師、看護師や小生まで、どうぞ遠慮なくお申し出ください。

次回、多剤併用の健康被害を防ぐ当院の取り組み概要について、小児、非高齢成人、高齢者に分けて、少し詳しくお話ししたいと思います。ご興味ある方は、是非ご覧下さい。

当院では、プライマリケア医、総合内科専門医、老年内科医として、小児から超高齢者まで、多剤併用の問題は、これからも情報発信しつつ対応してまいります。

患者さんの不安を解消し、安心安全で信頼される、患者さんにやさしい医療を推進してまいります。その際、時に、命や健康寿命に関わる救急緊急状況や、このままでは危ないと思われる患者さんには、あえて強く、お願いすることがあろうかと思います。

家族同様の患者さんの命と健康寿命を守るため、見過ごすことができない心配性の性分です。至らぬ点やお叱りは多々あろうかと思いますが、どうかお許しいただければ大変助かります。当院スタッフ一同、薬局と連携し改善の努力を続けてまいりますので、これまで同様、皆さまの温かいご指導ご鞭撻、宜しくお願い申し上げます。

18回目「風邪って何?」

さて今回は、本格的に風邪についてお話していきたいと思います。
「風邪って何?」
なんとなく、急に調子が悪いと訴えると、風邪ですねと言われた経験のある患者さんはすごく多いのではないでしょうか?当医院に来院される新患の方の中には、急に調子が悪くなるこどが風邪だと思い込んでいる方を多く見かけます。 それは、患者さんが悪いのではなく、患者さんから風邪と診断できる根拠を見出せないのに、風邪と誤診している医師が実はまだ多いことを示しているのかもしれません。 私が、風邪ではないですね。とはっきり言うと、どこそこの先生は風邪だといったので風邪ではないのですかと言われ、そう言わないまでも変な目で見られることもあります。 風邪の定義はほとんどの場合、自然軽快するウイルス感染症で、多くは、咳、鼻水、のど痛といった多症状を呈するものです。言い換えると、鼻、のど、のどから肺の入り口までつづく上気道に起きるウイルス性上気道炎のことです。
咳、鼻水、のどの痛みの3つが急性に同程度同時出現すれば典型的な風邪です。無理をしなければ、投薬なくとも2-4日ほどで改善してきます。PL(ぺレックス)や漢方などで十分で、抗生剤をウイルス感染には効かず。また細菌感染の合併予防にもならず、薬が効きにくい菌が悪さするので基本不要です。 鼻水が黄色くなってきたと抗生剤を欲しがる人がいますが、鼻水の色は一日目透明、二日目以降に色が付き、最後は黄色燃調ながらも量が減って終わります。中には忙しいので1-2週間分ほしいといわれる方がいらっしゃいます。 働いておられる方は忙しいからなのでしょうか、昨今は十分な休養が取れない方も多く、やや長引く傾向にもあり、ある程度は長くお出しすることもあります。もちろん、風邪以外では1週間以上かかることもありますし、細菌感染症が疑われる場合は抗菌剤が効果あります。 しかし、どの抗生剤でも聞くわけでもなく、結果判定が72時間ですので、4-5日目で効果がなければ再診してもらうことになります。
では、くしゃみ、鼻水、のどで痰まじり咳といった時はどうでしょうか?
鼻水が非常に多い、または痰まじりの咳が夜間早朝に多いため、痰がのどの奥に落ちてでる咳が出ているときは、鼻水がメインなので、アレルギー性、季節性鼻炎や副鼻腔炎などが考慮されます。
実は、我々医者の世界では、昔から風邪の診断を適切に行えない、つまり、一見風邪と見間違う症状を鑑別できないため、なんでも風邪と判断しPLを出す医者のことを「PL医」と言ってきました。 もちろん、PLは解熱剤と鼻水止めと眠気止めの入った総合感冒薬の代表薬です。安い薬で喘息既往や腎機能障害、脱水などない本当の風邪ならば咳止めと併用して、とてもいい薬だと思います。 ただし小児科医は、小児用であってもPLはまず出しません。理由は多々あり、ここでは割愛しますが、1つはPLの中身に不要な構成成分が多く、必要最小限の薬ではないからです。 もちろん、風邪でなければPLで患者さんの病気が治るわけもなく、結局患者さんの症状が悪化し負担が増えてしまいます。 薬は適切な問診と身体所見にて処方されること、風邪なのか風邪ではない他の疾患なのかを患者さんに明示して、個々の症状に合わせて(それこそ正に医者の経験と工夫)、治療後の経過をお話しし、一緒にしっかり治しましょうと励ますのが私の役割かなと思っています。

17回目「風邪、それって本当に風邪!?」

10月になり、朝晩肌寒くなってきました。当院がある小野校区は、山川に恵まれた里山のため、市街地よりも朝晩の寒暖差が大きいようです。 そのため、春の川沿いの桜、梅雨のホタル、秋の紅葉、冬は時折降雪など、四季の移ろいは見事です。とても気持ちの良い場所でクリニックをはじめられたことに感謝して過ごしています。

先日、患者さんから素敵なブログですねとお褒めの言葉を頂戴しました。その際、先生が書いていますかと聞かれとっさに事務長と答えましたが、正確にお答えしたいと思います。 当院では、院長が書く院長ブログ(このブログ)と妻を始めスタッフの情報のもと書くアメブロ(http://ameblo.jp/2621hk/)の2本立て構成でブログを作っております。
アメブロは、台風などによる急な診療時間変更や我々やスタッフの日々の暮らしや診療について簡単に書かれたもので、院長ブログは病気について専門性を入れて考察しています。
双方とも、是非目を通していただけるとうれしいです。

さて、今回からは、みなさんがかかる最も多い疾患、「風邪」についてお話したいと思います。昔から「たかが風邪、されど風邪」言われるくらい、深い疾患です。 一見単なる風邪を思いきや実は別の病気だったなんてとこは意外と多いものです。実は、患者さんが治りにくいと風邪と思った時こそ総合医/家庭医としての自分の出番だと思っています。

これまで、九州大学病院、大阪大学、福岡東医療センター、茨木市休日急患センター、湘南鎌倉総合病院などで、救急医、小児科医、総合内科医、循環器科医などとして勤務してきました。 小児科は標榜しておりませんが、小児から成人までを診る総合医/家庭医として、こうした風邪もどきの患者さんにも的確に対応できることが強みと思っております。 これもひとえに、数多く対応する機会を与えてくださった同門諸氏のご指導のたまものと感謝しております。

「風邪、それって本当に風邪!?」
みなさんは、風邪だと思って、置き薬あるいは薬剤師さんに勧められた市販薬を飲んだけれども4,5日してもよくならない、またはかかりつけで風邪と診断されたけど、治りが悪かった経験はありませんか? 風邪だと思っていたら、実は急性心膜炎、急性心不全、狭心症、急性大動脈解離といった循環器疾患や急性髄膜炎など下手をすると市に至る重篤な疾患が隠れている場合もあります。 症状が軽く、風邪に似ている場合、上記の疾患が念頭になければ見逃してしまいます。もちろん、そこには経験に裏打ちされたいくつかのノウハウがあります、風邪症状がでて1-2日のきわめて早期に受診すると、重い疾患でもまだ悪化していないため、患者さんの訴えのみでは見逃してしまい、その後、わずか半日程度で不幸な結果に至ることさえあります。 小さなクリニックであっても、詳細な問診と診察(入念な心音聴取や背部からの聴診など)が必要ですし、必要ならば同意を経て検診で鑑別していく必要があります。 もちろん、そんなに重い病気が多いわけではありませんので、大多数は単なる風邪なのですが、まれにある不幸な結果を招かないよう、いつも念頭において性格かつ丁寧に対応していますので、どうぞご安心ください。

では、みなさんがよく口にする風邪とはいったい、どんなものでしょうか。
次回から、本格的に風邪と風邪以外の疾患についてお話していきたいと思います。

16回目「蚊媒介感染症に注意を」

 日本脳炎の予防接種を打つ季節になりました。国内において注意が必要な蚊媒介感染症としては、日本脳炎とデング熱があります。
 日本脳炎はワクチンが有効ですが、デング熱はワクチンも予防薬もありません。蚊媒介感染症の予防には蚊に刺されないための対策が有効です。ご紹介します。
 @忌避剤を使用する。
 A長袖長ズボンを着用する。
 B雨水がたまる容器などは定期的にたまった水を捨てる。
 などです。
 梅雨があけると夏がすぐきます。早目の予防接種をおすすめします。(予約制になっております。)

15回目「睡眠障害−閉塞性睡眠時無呼吸症候群」

当院では睡眠時無呼吸症候群の治療も行っております。
―主な症状
・睡眠中のいびきがうるさい、呼吸が止まっていると指摘される。
・夜中に息苦しくなり目が覚めることが何度もある。眠りが浅い。
・寝起きが悪い。朝、頭痛がする。熟睡した気がしない。
・日中、とても眠くなり困るほどである。
・高血圧や糖尿病があり、肥満傾向
→上記のような症状が続く場合、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。
 睡眠中に呼吸が止まり、身体の低酸素状態が続くと高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の悪化の原因になります。また、肥満になると無呼吸やいびきが起こりやすくなります。寝ている間の酸素不足は代謝を阻害し、さらに痩せにくい体質となり悪循環がおこります。
 睡眠時無呼吸症候群を治療することにより、良質な睡眠を得ると共に、肥満、高血圧、糖尿病などの改善も期待できます。
 当院では、自宅でできる簡易検査を行っていますので、ぜひ一度ご相談ください。

14回目「インフルエンザワクチン 必要?不必要?A」

前回、65歳以上の高齢者の方は、重症化防止のために積極的にワクチン接種をしましょう。とお話ししました。今回は、65歳未満の方で有効性のある方はどのような方なのか、一部データを用いてお話ししていきたいと思います。
前回お示ししたCDC(米国疾病病予防管理センター)の報告では、65歳未満の健常者のインフルエンザの発病予防効果は、70-90%とされています。
また、WHO(世界保健機構)の見解としては、「完成予防の効果は期待できないが、発病や重症化を抑える効果はある。」(http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs211/en/)としており、 その発症(=発病)予防効果は、老人で40〜45%、乳幼児で20〜50%、成人では20〜30%です。この数字の違いにも注目されるところですが、実はその前に、完成予防や発病という言葉、 一般の人には間違いやすい言葉なので、正しく理解しておくことが必要です。
感染とは、インフルエンザが咽頭や鼻粘膜に付着し、人の細胞に入りこむ現象で、インフルエンザはすぐに人の細胞に入り込むので、この感染を予防することは不可能です。人は始終さまざまな感染症の病原体の攻撃を受けていますが、 すべて発病するわけではないのは、感染しても体内で免疫が働き発病を抑制するためなのです。インフルエンザワクチンには、感染は防げなくとも、免疫力で発病を抑制する効果がある程度あるというのが、正しい解釈で、いわば医師にとっては当たり前のことです。 ホームページで、ワクチン不要論を唱える方の中には、WHOの感染予防効果がないと一文のみを取り上げてワクチンで予防不可と語られる方もおられるようです。正確には、感染予防は不可能だが、発病予防はある程度可能とすべきかと思われます。
65歳未満の健常者の方での発病予防効果に、上記の違いがあるのは、その年に流行すると予測されるウイルス株が当たっていたか、はずれていたかや、接種率の問題があると思います、日本においてB型インフルエンザウイルス株が今年からA型同様、2種類に増加しましたので、 重症化の抑制が期待されています。いずれにしても、地域や流行状況により発病予防には差がありそうです。ですから、発病予防ではなく、入院や死亡といったインフルエンザ発病後の重症化を防ぐことが、予防接種に最も期待される効果だと思います。
WHOによると、重症化しやすいリスクの人からインフルエンザワクチンが推奨されている対象者は、6か月〜5歳未満、妊婦、65歳以上の方、慢性心不全、呼吸器、肝臓、腎臓に病気があり通院している方や血液疾患や免疫異常のある方です。これらの方は、是非予防接種を受けて重症化を防ぎましょう。 また、こうした方と一緒に暮らしている方や世話をしている方、医療従事者の方も打たれてください。最後に5-15歳までの小児ですが、今年慶応大学が下記の報告をしました。乳児と中学生のA型以外は30-80%程度の発病抑制がありそうです。
13歳以上の方は1回接種による影響なのか、他に理由があるのかまだ判明しません。
出典:mainichi.jp
すべてのウイルスではないことやB型ワクチンの種類が増えたこと、10歳代では体力もあり、インフルエンザ薬剤脳症での無意識での異常行動を家族が抑制できず自損事故につながりやすいこと、乳児ではインフルエンザ薬が使用できないことなどから やはりインフルエンザワクチン接種はされた方がよいでしょう。これでいくと、6-9歳だと重症化も少なく、薬も使用できてワクチンを打たなくともよいのかなと思えるのですが、H1N1型(以前新型と呼ばれた2009年型)では、90%という非常に高い発病予防効果もあり、 苦しむ姿を見たくない親心としては、やはり打っておきたいところですね。今年からワクチンが4種類に増加し、値段も高くなりました。前回と今回で述べてきましたインフルエンザワクチン接種wが推奨されている方は、是非とも打っていただき、それ以外の小児の方は上記を踏まえてご判断ください。

13回目「インフルエンザワクチン 必要?不必要?@」

前回、65歳以上の高齢者とインフルエンザワクチン有効性が期待できる方は、積極的にワクチン接種をしましょう。とお話ししました。
インフルエンザの治療薬が2001年に登場し、そろそろ副反応も分かってきたし、治療薬を上手に使えば、ワクチンをしなくてもいいよねと思られる方、ワクチンをしていてもインフルエンザにかかった方 また、周りが打つからなんとなく必要とおもうけど何故必要なのかわからない人など、たくさんおられると思います。なかには、インフルエンザワクチンを接種するかどうか周りに言われたから決めたという方もいらっしゃると思います。 ワクチン接種の対応を決める参考にしていただくために「インフルエンザワクチン 必要?不必要?」と題して、2回に分けてインフルエンザワクチンの効果について、データをもとにお話ししていきます。 今回は65歳以上の高齢者の方に必要な理由をお話ししたいと思います。

インフルエンザにかかると高熱と全身の筋肉痛や強い倦怠感を引き起こします(=発病)が、多くは1週間以内に回復します。しかし、中には、肺炎、脳症などの重い合併症をおこし、 入院治療が必要になったり、最悪の場合死亡する方もいらっしゃいます。これをインフルエンザの重症化と呼びますが、ワクチンは重症化を防ぐ効果があります。2004年に CDC(米国疾病予防管理センター)が出したデータによると、65歳以上の高齢者では、重症化による入院を60%減らし、死亡を80%減らしています。     
また、日本人においても2011年厚生労働省の報告で、65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。 日本では、2001年以降インフルエンザの治療薬がどんどん発売されており、予防接種せずに発病したら治療すればいいのではと思われる方もいらっしゃると思います。 しかし、残念ながら、インフルエンザを発病した後に治療薬を使用しても、重症化を減らす効果がほぼ無いことは、上記CDCの報告でも、治療後に死亡している人がいることから分かると思います。 以上、65歳以上の方には予防接種のみが重症化を防ぐ手段であることをお話ししました。

12回目「大きく変わるインフルエンザワクチン」

今年(2015-2016年)から従来のインフルエンザワクチンとことなるワクチンが採用されることになりました!
これまでは、インブルエンザワクチンは、その年の秋から冬にかけての流行を予想してインフルエンザウイルスのうち、A型2種類とB型1種類の3種類(これを3価といいます)について免疫を作るようになっていました。 今年からは、もう1種類のB型ウイルス株にも対抗できるようにワクチンを追加して、A型2種類とB型2種類の4種類(つまり4価)のワクチンとなったのです。
B型ウイルス株には山形株とビクトリア株の2種類があるものの、2014-2015まではどちらかが流行する可能性を予測して1種類だけを選択してきました。しかし、最近では、B型ウィルスに感染してしまうケースが多くみられました。 これまでは法律の縛りがあり、1度に3種類のウイルス株までした薬の中に含められなかったためです。
つまり、4価ワクチンの方が有効性の高いワクチンということになります。
では、副作用が従来よりも増加してしまうのではないかという恐れについてご説明します。
WHO(世界保健機構)も4価ワクチンを積極的に勧めており、2013年にはアメリカ合衆国で採用され、欧米でもすでに4価に替わりつつあります。1つ問題があるとすれば、3価から4価になったために製薬会社の製造コスト上昇に伴い、ワクチンの値段が日本全国で一律で上がったことです。 そのため、当院のみならず、日本全国どの病院でも、自費ワクチンの値段が上がることになります。さらに、65歳以上の古賀市民は、古賀市財政難のため、これまでの古賀市公費補助が減額されることになりました。残念ですが、今年のワクチン接種の窓口での支払いは、2,000円に値上がりすることになりました。 次回、ワクチン接種の有効性について詳しくお伝えしますが、65歳以上の高齢者の方は、今年もワクチンを打たれた方が良いと思います。もちろん、個人的見解というよりも疫学的データに基づいてです。その他の方は、有効性(次回のブログに掲載)を考慮して、打たれるのはいかがでしょうか?

まとめると、今年のインフルエンザワクチンは、自費や公費接種で値段は上がることになるが、その分効果も高いので、高齢者やワクチンが有効とされる方は引き続き打たれた方がいいでしょう。

11回目「病気相談始めました」

2月より病気について気になる点の相談も、他の患者様の待ち時間の延長がない場合に限り、診療時間内でお答えしてまいります。
時間に限りはございますが、どうぞご相談をご利用ください。

10回目「花粉症や喘息対策」

1月のインフルエンザの流行も当地域では散発状態になり、随分下火にはなりましたが、昨年同様B型インフルエンザの流行や中学校でのA型インフルエンザの流行などがはじまると、また再燃するおそれもありますので、十分ご注意ください。

さて、今年の花粉情報では、九州では例年より少ない傾向にあります。しかし、湿度や気温、また
PM2.5などの影響を受けて、症状がひどくなる状況は例年と変わりありません。
花粉症に対する対応は、非薬物療法と薬物療法に分かれますが、ともに十分な対策をとる必要があります。薬物療法では、花粉症の症状がひどくなる前に、実施していくことで治療が奏功します。
また、PM2.5や花粉の影響で喘息や呼吸器疾患の発症率も、この時期多くなります。
当院では、内服、点眼、点鼻などの花粉症に対する投薬以外にも、慢性の咳の原因となる気道疾患も合わせて対応可能です。花粉症以外の喘息、慢性咳嗽(まんせいがいそう)などのアレルギー疾患に十分対応が可能ですので、ご相談ください。

9回目「当院での投薬方針について」

実は、高度な医療に限らず、日常診療でも、想像以上の薬の飲み合わせによる副作用が、
起きていると言われています。当院では、院外薬局の薬剤師と連携し、副作用や過量、減量などの
誤投与の無いよう細心の注意を図っております。

投与量は、成人お一人毎の肝臓や腎臓機能などを基に、また小児におきましても、3歳から5歳まで
同一処方量といった画一的分け方にせず、基本的には、お一人お一人に合う分量を年齢や体重換算で
行っておりますので、途中でやめることなく安心して最後まで服用継続出来ます。
投与内容も、例えば風邪一つ取っても、症状は様々ですが、画一的内容になることなく、お一人毎に
応じて都度変更し、事細かに変更して処方させて頂いております。
細かい指導も合わせて行うことにより、当然、多くの患者様から風邪の治りがずいぶん早くなったと、
実感していただいております。

当院ではジェネリック対応にて、安価な薬剤提供も心がけております。
しかし、上記のごとく処方内容が画一的ではないため、調剤薬局での処方時間がやや長くなる傾向が
あります。その代わりに、その人に合う最高の薬効を、安心安全に発揮させることに全力を傾ける、
徹底した最高の医療をお届けすることを私たちはお約束します。
たかが風邪と思われるかもしれませんが、こじらせて肺炎になる方も、ご高齢者に限らずいらっしゃいます。仕事や家事が妨げられる期間を短くし、肺炎を減らし、入院を防ぐように風邪に対する最高の対応をすることが、糖尿病、高血圧などの成人病や癌、消化器疾患、心臓脳血管疾患などすべての疾患に通じると私たちは考えております。

他院かかりつけの患者様に他院での処方内容を全員お聞きしております。
合わせて問診票にあります当院来院理由をお尋ねすることがあります(他院での処方内容で効果がなかった時の成分や重複投与を避けるため)。
あくまで、患者様に安心安全な最高の医療をお届けする一貫で行っております。患者様に対する強制ではございませんので、ご不快な方はどうぞ遠慮なくお申し出ください。

8回目「開業1周年」

皆様のおかげで開業1年がたちました。この1年、多くの方に助けられてここまでこれました。
心より感謝しております。
多くの患者様にわざわざ足を運んでいただきながら、待ち時間や診療部門でご不便をお掛けしたことを心よりお詫び申し上げます。

院長対応において、いただいた多数のご声援やご理解の声もあり、地域で頑張る決意を一層強くすると共に、これからも皆様のご要望に出来るだけ沿えるような診療を、引き続き誠心誠意行う覚悟ですので、改めてどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始のインフルエンザ流行時には、想定外の患者様にお越しいただき、お待たせする時間が多く、一度ご帰宅いただくなどのお願いをすることがありました。心苦しい思いをいたしましたが、快くご理解いただきました皆様のおかげだと思っております。

また、一期一会とは言いますが、これまで十分ご満足いただけなかった患者様に今度こそご満足いただけるように、院長自ら率先して改革して参りますので、どうぞまたご来院いただけますよう、よろしくお願いいたします。

7回目「健診と検診」

皆さんは、健診と検診の違いがお分かりになりますでしょうか。字が違うのがお分かり頂けるか
と思います。 実は、健診は健康診断の略で、病気の無い方が何か病気が無いか調べることです。
それに対しては、後者の検診は、特定の病気のみを見つけるために行う検査になります。健診
には、就職や入学時におこなう学校健診や会社健診があります。 また、検診には、古賀市など
の公費でおこなう各種癌検診、心臓検診、糖尿病検診があります。3号線以西の地域では、健診
や検診率が他の地域より極端に低いようです。 農家の方も多く、足腰や健康に自信を持っておい
での方が多いのですが、では平均余命が他の地域よりも長いかというと、御多分に漏れずそんな
ことはありません。 生活習慣病による動脈硬化は動脈の詰まり具合と同義語ですが、実は10%以
下の流れになるまで症状は出ません。ということは、症状がでてから慌て治療しても、脳梗塞や
心筋梗塞などの死亡率やそれによる寝たきり率は減らせません。症状が出る前に、健診や検診を
行いましょう。当院では、健診・検診率向上をめざしております。4月に入り、新たに健診は利益
度外視でご負担を減らした値段に抑えて対応することに決めました。どうぞ、安心してご利用く
ださい。 一人でも多くの患者様にご利用いただきたいと、スタッフ一同笑顔でお待ちしております。

6回目「待ち時間」

これまでいただいたご意見で、最もご迷惑をおかけした点は、待ち時間だと思います。忙しい患
者様の貴重なお時間をお取しご迷惑をおかけした点をお詫び申し上げます。予約診療は出来ない
のかというお声も一部ありましたが、特に毎月慢性疾患でおかかりの方には、いついかなる急変
にても対応できることこそ、かかりつけ医の基本と考えております。そのため、予約ではなく基
本は受付順に対応させていただきました。院内感染対策を兼ねた待ち時間対策の1つとして、一旦
受付後に、買い物やお仕事に戻っていただき、帰院後すぐに対応することで、少しでも待ち時間
を短くする工夫をしてまいりました。3月後半からは医院スタッフの慣れもあり、次第に待ち時間
が減少していると思います。また、4月に入ると、インフルエンザや花粉症も減り、月曜日や休日
の翌日以外はすいている時間が多くなりました。また、院内駐車場は遠方に住むスタッフや薬局の
駐車場と共用です。常に6-7台はスタッフなどの車が駐車していますので、来院患者さんが多くこ
られていると勘違いされている方が多いようです。お時間の無い患者様は、こうした駐車台数を念
頭に置かれてお越しいただくか、院内がすいている日時にご来院いただく、またはお電話にて空き
具合をご確認後にご来院ください。スタッフ以外にも20台近くの患者さん専用駐車場をご用意して
おります。 一人でも多くの患者様にご利用いただきたいと、スタッフ一同笑顔でお待ちしております。


5回目「ファミリー内科として開業、院内感染対策」

医師は患者さんの病気を見るのではなく、患者さん自身を診るという思いのなか、2歳以上の
小児から高齢者まで分け隔てることなく診させていただきました。2月開業時は、機器の扱い
や運営に不慣れな中、風邪や花粉症と重なり、予想以上の患者さんに来院していただきました。
もっとも苦心したのは、感染対策です。皆様に無料でマスクをお配りし、感染隔離室を用意し、
またノロ、ロタウイルスにも対応できる消毒液の中で皆様に不快な臭気を与えないものを用い
て、院内清掃を実施。結果、院内感染を防ぐためことに成功しております。 実は、待ち時間が
多いため、患者さんが大勢来られていたように思われていますが、実はそうではありません。
私やスタッフが不慣れなため、待ち時間でご迷惑をおかけする点が多くあったかとおもいます。
ただし、医院を出るときは満足して笑顔でおかえりいただくように、お一人お一人にいたわりの
気持ちを持って接しさせていただいたつもりです。ご満足いただけた点、またご不満な点などあ
りましたら、どうか院内に設置した目安箱に忌憚のないご意見をいただければ、とてもうれしい
です。 一人でも多くの患者様にご利用いただきたいと、スタッフ一同笑顔でお待ちしております。

4回目「いよいよ開業へ」

正式候補地として認定されるために、農地転用の各種行政手続きが数か月続く中、医局や勤務
先の直接お世話になった先生方、院長先生にも承知いただき、また温かいお言葉で励まされま
した。時期については、4月を当初考えていたのですが、消費税増税を控え、負担の大きい大
家さん側の意見を考慮して、2月開院となりました。そのため、12月の終業日まで働き、細か
い活動は年始からとなってしまいました。今年は年末、年始が長期休暇となり、そのため医療
機器や事務機器の選定する時間がなく、雇用スタッフも十分な選定期間がなく、当然準備不足
での立ち上げとなりました。しかし、温かく思いやりのあるスタッフが集まってくれましたの
で、何とかなると思っていました。ただ1つ、予想外だったのは、電子カルテでした。いつか、
これについてはいずれのべたいと思います。 内覧会前の日に行った当院の糖尿病セミナーに
は、多くの患者様が古賀市街地からお見えになられました。 実は小野校区や青柳校区、筵内地
区の患者様はそれほど多くはありませんでした。あとから知ったのですが、小野校区の方には、
放送での呼びかけもあるとのことにて、今後は各種セミナーの院内開催に際しては、そうした
放送やホームページ上の案内も利用させていただきたいと思いますので、是非ご参加いただけ
れば、うれしいです。小野支所農協の支店長さんや郵便局長さん、また各地区の区長さん、
農区長さん、行政区長さん、そして市議会議員の先生、その他、応援してくれる様々な方に深
く感謝しております。 一人でも多くの患者様にご利用いただきたいと、スタッフ一同笑顔で
お待ちしております。


3回目「戦友の妻」

大阪や神奈川など遠方への引っ越しを数年ごとに繰り返し、たくわえも乏しかったので、開業
して患者さんがたくさん来てくれないと、大変なことになる。30-40年前と異なり診療報酬が
ごくわずかとなり、開業医の倒産が相次ぐ中、人口の少ない場所での開業に、周囲の人から相
当心配されました。また、福岡市に住む高齢の父母が体を壊し、子供の教育上の問題から東区
に住む中で、果たして患者さんがたくさん来てくれるのかも心配でした。 そこで田舎育ちで、
私よりも社交的な妻に率直に聞いてみました。彼女は、最初反対していましたが、最終的に私
の熱意に応え、毎月来院してくれる患者さんがいないと厳しいかも。でも地域の人が喜んでく
れたら、何とかなる、って言ってくれました。 これまでも何度となく助けられた戦友ともいえ
る彼女の言葉に、意を強くしました。 医師になって19年目、大家さんから土地と建物を借りて
開業できる可能性がある候補地がいくつか見つかりました。


2回目「アンケート」

本当に患者さんは医師の開業を望んでいるのか。コンビニのようにあれば便利だけど、なくて
も困らない。なんてことは無いだろうか。 いつかは地域医療をと考えていた私は、11月に小
野小学校で開かれた地域のお祭りに出かけ、地域住民70人にアンケート調査を行いました。
30-40年前にあった開業医の先輩の存在感、病気ではなく人を診る開業医では子供から高齢者
まで見る医師が求められていることを知り、心の中の波紋は開業への決意へと変わりつつあり
ました。

1回目「波紋」

医師になり18年目。 天皇陛下が受けられた心臓血管のバイパス手術とは異なり、 開胸をせず、
狭くなった血管を血管内から治療するカテーテル治療のエキスパートとして日々心筋梗塞や狭
心症の人と向かい合っていた毎日。いつかは地域医療をという医師になった当初の思いは、
日々の診療に忙殺され心の奥底に。後輩への指導や、また医局員の選挙で選ばれ副医局長とし
て医局の仕事などにもお手伝いさせていただき、それなりに充実感も味わっていました。仕事
にも余裕が出始め、何か新しい目標をと考えていた年、救急搬送で診た患者さんから、近くに
かかりつけ医がいない地域が古賀市にもあることを教わりました。「困ったときに先生がいな
い。先生が来てくれたら助かります」。
患者さんの何気ない一声は、心の中に波紋を残しました。


こがファミリー内科循環器内科こがファミリー内科循環器内科

〒811-3123
古賀市米多比1515-1
TEL 092-946-3131

診療時間       

【月・火・ 木・金】
午前09:00〜13:00
午後14:30〜18:00
【水・土】
午前09:00〜13:00
休 診 水・土曜 午後
    日曜、祝日

受付時間       
    
【月・火・木・金】
午前08:30〜12:40
午後14:20〜17:40
【水・土】
午前08:30〜12:40   

診療科目       


内科、循環器内科、
呼吸器内科、糖尿病内科、
小児疾患